心不全パンデミック

2021/03/01

心不全パンデミックについて

「パンデミック」とは、ある病気(特に感染症)が国や世界中に大流行することをいいます。
最近では新型コロナウイルス感染症が世界中で大流行し、世界保健機関(WHO)がパンデミックと宣言しました。
「心不全パンデミック」とは、これまでにない多くの人が心不全を患う時代が来ていることを言います。ではなぜ、感染症でもない心不全の患者さんが増えるのでしょうか?心不全とは高齢者に多い病気です。日本は世界でもトップを走る超高齢化社会のため、高齢者の心不全の発症が増えていることが原因です。日本の心不全患者数は毎年約1万人ずつ増加しており、2030年には約130万人になると推計されています。心不全パンデミックになると、入院が必要な心不全患者さんがあふれ、病院が患者さんを受け止められなくなる事態や、莫大な医療費がかかることが予想されています。心不全は様々な心臓病が原因となって発症する病気ですが、高齢者心不全では認知症など心臓以外の病気なども併発していることが多く、根本的な治療も難しいことも多いのが現状です。
みなさんの知り合いや家族に心不全で入院した方や、心不全と診断された方はいませんでしょうか?心不全を重症化させないためには、早期の心臓病の発見も重要です。また、高齢心不全の治療は我々かかりつけ医での治療も求められる病気になっています。心不全や心臓病では息切れ、胸痛 動悸 浮腫(むくみ)の症状が出現します。自覚症状のある方はかかりつけ医に相談することを勧めます。

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