肺炎球菌ワクチンについて

2021/06/02

新型コロナウイルス感染症が世界中で猛威を振るっています。新型コロナウイルス感染症では肺炎を起こし、基礎疾患のある方や高齢者では重症者が増え、亡くなる方も増えています。ようやく日本でも高齢者へのワクチン接種が開始され拡充しています。新型コロナウイルスも含め感染症には予防が非常に大事です。今回は、肺炎対策で大きな役割を占める肺炎球菌ワクチンによる予防接種についてお話したいと思います。

我が国では高齢化により肺炎の死亡者数は増加しており、肺炎による死亡者数は年間12万人を上り、このうちの95%以上が65歳以上の高齢者です。

肺炎の原因微生物として最も多いのが肺炎球菌です。肺炎球菌による肺炎は重症化しやすく抗生剤の効きにくい耐性菌も出現しています。そのため、ワクチンによる予防が重要です。

肺炎球菌ワクチンには「ニューモバックスNP」と「プレベナー13」の2種類あります。

「ニューモバックスNP」は65歳以上の成人を対象とした定期接種ワクチンとして使用されています。過去に接種を受けていない場合に1回は公費助成でワクチン接種ができます。予防効果は約5年のため接種から5年経過した場合は再接種が勧められます。再接種の場合は任意接種で自費です。

「プレベナー13」は免疫機能が未熟な乳幼児用に開発されたワクチンです。65歳以上の成人にも使用が認められていましたが、2020年5月に適応拡大され、高齢者又は肺炎球菌による疾患に罹患するリスクが高いと考えられる者が対象となりました。

「プレベナー13」は免疫効果が持続するため「ニューモバックスNP」のような再接種が不要ですが、任意接種のため費用は自費です。

プレベナー13とニューモバックスNPは併用して接種することで、より強い肺炎の予防効果が期待されます。特に、高齢者や慢性の肺疾患 心疾患 腎疾患 肝疾患や免疫不全など基礎疾患をお持ちの方は両ワクチンの接種が推奨されます。

また、季節性インフルエンザワクチンとニューモバックスNPの併用が肺炎を抑制し死亡率を下げるという臨床データもあります。インフルエンザワクチンも時期が来たら忘れずに行いましょう。当院でも肺炎球菌ワクチン接種を行っています、興味のある方は相談ください。

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